戦艦ポチョムキン(Battleship Potemkin) 1925年
セルゲイ・エイゼンシュテイン監督作品
「國民の創生」からわずか10年でここまで来たのかと驚かされる編集技術。
抑圧の帝政ロシア(絶対悪)と、被抑圧の民衆(絶対善)の2分法で構成されている。
モンタージュがこの時代にすでに完成していたことを証明する作品。
映画史上もっとも有名な6分間「オデッサ階段の惨劇」を見るだけでも価値がある。
*アンタッチャブルのベビーカーや、銀河英雄伝説の血のカスケードなど、類似シーンは多数に及ぶ。
●モンタージュ
視点の異なる複数のカットを組み合わせる。
①グリフィス・モンタージュ(國民の創生)
複数のカメラで同時撮影する。
俳優を多角的な視点で編集する。
爆破や戦闘に向いているため、ハリウッド映画の標準となっている。
ゲームで言うとファイナルファンタジーシリーズ。
1台のカメラで撮影する。
台詞(言語)を映像に置き換えて、時系列に線形に編集する。
映像を記号的に扱うため、アニメでも多用される。
ゲームで言うとドラゴンクエストシリーズ。
*グリフィス・モンタージュは予算がかかりすぎるため、一度はすたれたけど、羅生門(黒澤明)によってその有効性が証明された。
羅生門に感動したスティーヴン・スピルバーグによってハリウッドに再普及した。