キング・コング(King Kong) 1933年
アーネスト・B・シュードザック監督作品
コマ撮り。
映画フィルムの構造上、誰もが思いつき、誰もがやりたくない、地味な作業をやってのけた特撮映画。
コングの欲望は、美しいメスと子孫を残すという動物の本能に対し、人間の理性はより強欲。
美女を手に入れたコングは、やり方がわからないDTと同じ。
映画監督やイケメン船乗り(リア充)に美女を奪われ、捉えられ、恐怖で調教され、見世物にされ、殺される様子は涙なしには観ることができない。
観客が感情移入するキャラクターを、人間からモンスターへと変化させることで、観客の感情を動かす。
第一次世界大戦で初めて登場した戦闘機や、世界恐慌の世相が反映されており、「世界恐慌の失業者」、「黒人への恐怖」、「近親相姦」などが暗喩として含まれているといわれがちだが、監督意図は不明。
エヴァンゲリヲンや進撃の巨人に見られるように、不景気の時代には、理解できない巨大な何かをモチーフにした作品が流行る傾向がある。
●映画初期の特撮
撮影時のカメラ操作を駆使した逆回し
高速撮影
微速度撮影
コマ撮り
人や物が消える中抜き
合成
ミニチュア
ジュラシックパークでは、CGの登場でフィル・ティペットがクビにされたけど、CGでは恐竜の自然な動き(演技)が不十分だった。
その後、クビにされたフィル・ティペットが新たに発明したモーションキャプチャーの原型によって、CGの恐竜に演技をさせることに成功し、再び撮影に返り咲いた。
新作スターウォーズがCGからの脱却を模索しているように、CGは表現手段の一つであって、特撮は映像表現の基本が詰め込まれている。
特撮の神様レイ・ハリーハウゼンや円谷英二が作り上げた特撮の技術を絶やさぬように、ぜひ技術を系譜してほしい。
ゲームもねwビバ!鈴木裕!