怒りの葡萄(The Grapes of Wrath) 1940年
ジョン・フォード監督作品
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%92%E3%82%8A%E3%81%AE%E8%91%A1%E8%90%84_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
世界恐慌後のアメリカの姿を描いた社会派映画の始まり。
世界恐慌後、集約される資本と、分断される労働者、労働運動が社会主義とみなされ、後の赤狩りにつながっていく。
日本よ、これが貧困だ。
貧困から逃れるために目指した楽園が地獄だったという、現在の移民問題にも似た貧困世界。
日本には最貧層が驚くほど少ないので、この映画を見て、移民問題を考えるのもいい。
第2次世界大戦直後だったことから、原作の政治的なメッセージは隠蔽され、家族ドラマが目立つ作品になってしまった。
ママ・ジョードの最後のセリフ「民衆はいつでも生き続けるんだよ…」は、監督を無視して、20世紀フォックス社の社長が勝手に付け加えたもの。
本当の最後のセリフは「先の者が後にまわり、後の者が先頭になる」
これは、新約聖書の一説。
●フォーカス
写真も映画も露光の原理は同じ。
フォーカス(ピントが合う箇所)は、厳密には一点だけ。
フォーカスから距離が離れるほど像はぼやける。
一定の許容量を認めることで、その前後にもピントがあっていると言える範囲を被写界深度という。
絞りを開放すると、くっきり写る範囲(被写界深度)が狭く(浅く)なり背景などがぼやける。
絞り込めば、くっきり写る範囲(被写界深度)が広く(深く)なる。ただし、絞り込むと露光量が減るので、暗い被写体の撮影には向いていない。
減った露光量を補うため、映画やTVで照明を沢山必要とする。
●ディープフォーカス
遠景と近景の両方に焦点を当てる。
社会派映画のように、リアリズムを追及する場合に徹底される。
パンフォーカスというと、映画好な人に怒られるw
●シャローフォーカス
レンズの焦点(被写界深度)の範囲外にボヤけた領域を作る。