エデンの東 (East of Eden) 1955年
エリア・カザン監督作品
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%87%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%9D%B1_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
青春映画+旧約聖書=現代悲劇
ジェームス・ディーンの数少ない主演映画。
旧約聖書の「カインとアベル」をモチーフに「善と悪」を描いた意欲作。
親子・兄弟・男女の愛憎をそれぞれに描くことで、この地上の世界が全てエデンの東であることを叫んでいる。
走る列車の上でセーターの袖を首に巻き付ける演技は、ジェームス・ディーンの即興演技。
即興演技をやってのけたジェームス・ディーンがすごかったのではなく、エリア・カザン監督がすごかった。
エリア・カザン監督は、細かく演技指導はせず、俳優に演技の裁量を与え、自由に演じさせていた。
さすが。
ガンダムの富野由悠季監督は、絵コンテをテキト・・・ざっくりと書くことで有名。
絵コンテに遊びを持たせることで、アニメーターに表現の幅を与えている。
ファーストガンダムでアニメーターとしての才能をいかんなく発揮した、安彦良和さんや、板野一郎さんは、その後のアニメを変えていった。
やはり、直接絵を描くアニメーターがいてこそのアニメ。
●赤狩り
名監督エリア・カザンには、もう一つの顔があった。
それが赤狩り。
社会主義がアメリカに流入するのを防ぐため、ハリウッドも当然その標的となった。
社会主義者の疑いをかけられたエリア・カザン監督は、司法取引で友人達を売り飛ばした。
その後、赤狩りが終わると、逆に、バッシングを受け続けることになる。
友人を売るような真似はしない方がいい。