ターミネーター(The Terminator) 1984年
ジェームズ・キャメロン監督作品
予算7億という、超低予算でこれだけおもしろいアクションが作れる。
それを証明したジェームズ・キャメロン監督に拍手。
ターミネーター(悪役)が追いかけてくるだけの映画なのに、続く緊張感。
単純な設定でも、低予算でも、監督次第でこれだけの映画が作れてしまう。
英語が下手なシュワルツェネッガーだったけど、非人間的な感じを出すにはカタコトのほうがイイと考えて、大抜擢された。
映画の主役はサラとカイル、悪役であるはずのターミネーターを前面に出す手法は「アンタゴニスト」と呼ばれ、タイトルからもその明確な意図が読み取れる。
作中で「審判の日」とされるのは1997年8月29日、元ネタは1968年8月29日のシカゴで開催された米・民主党大会でデモ隊と警官隊が衝突し、軍も出動して流血事件が起きた日。
米国民にとって'29th, August'は、国家権力が市民に牙をむいた日として記憶に刻み込まれている。
映画のラスト、少年に「嵐が来るよ」と言われたサラが「ええ、わかってるわ」と返すシーンは「機械との戦争が待つ未来」を暗示している。
そう!続編があるかもね?というフリは、このぐらいでちょうどいい!
あいるびーばっく!
●過去を変えても未来は変わらない。
①ばらばらになっている銃を10分で組み立てる。
②組みあがった銃を持って、10分前の自分の所へタイムトラベル。
③10分前の自分を殺す。
④10分後、銃は完成していない。自分も死んでいる。
⑤自分がいない、銃も完成していないため、過去に戻って自分を殺すことはできない。
⑥過去の自分を殺していないのだから、銃は完成し、過去に戻って自分を殺す。
以降、④~⑥が永遠と繰り返される。
過去を変えても未来が変わらない、物理学的に言うと閉時曲線と量子効果のパラドックス仮説。
このことを「SF(少し不思議)」を提案した藤子・F・不二雄さんも知っていて、ドラえもんをのび太のところに送り込んでも、セワシが消えていなくなることはなかった。
セワシの介入で、のび太はジャイ子と結婚せず、しずかちゃんと結婚して、孫のセワシが生まれることになる。
これは未来が変わったのではなく、新しい別の世界が生まれたということ、つまりパラレルワールドの誕生。