ローズマリーの赤ちゃん(Rosemary's Baby) 1968年
ロマン・ポランスキー監督作品
ホラー映画の原点。
羅生門にも似た、誰を信用していいかわからない不思議な感覚に陥る恐怖の原体験。
これは妄想か?陰謀か?はっきりしないところが、本作の醍醐味。
バイオハザードに慣れ親しんだ我々は、ホラーといえばゾンビと銃と血を思い出すけど、ほんとの怖さとはこういこと。
日本のホラーは直接危害を加えず、心理的な恐怖を味合わせてくるだけなので、アメリカ人は怖くないといううわさを聞いたけど、きっと嘘w
恐怖(ホラー)とは、人間の心の動きが読めないこと。
ゾンビも銃も血も、小道具に過ぎない。
●三幕構成
ストーリーは3つの幕「設定 (Set-up)、対立 (Confrontation)、解決 (Resolution) 」に分かれ、3つの幕の比は1:2:1。
幕と幕はターニングポイントでつながり、主人公に行動を起こさせ、ストーリーを異なる方向へ転換させる出来事のこと。
*対立がなければ解決はなく、解決がなければ結末はない。
①ファースト・ターニングポイント
セットアップ(主人公の目的、課題)の終わりに起こるインサイティング・インシデント(きっかけとなる出来事)
②ミッドポイント
第二幕の中間。衝撃となる出来事が起こり、ストーリーは正反対に転換し、主人公の状況が悪化していく。
③セカンド・ターニングポイント
主人公が最悪の状態に陥ったとき、決断を迫られる。
主人公の決断によって、第三幕での最後の試練に勝利または敗北する。
●ジャーナル
キャラクターの掘り下げを行うための手記。
人物描写、行動、人間関係、収入、家族構成、学歴/学校歴などの多様な情報を明確にする。
キャラクターの内面を描写し、キャラクターの言動を理解するツール。
キャラクター文化の日本では、ジャーナルのための物語が作られ、ストーリー文化の欧米では、ジャーナルは物語の背景に過ぎない。