タクシードライバー(Taxi Driver) 1976年
マーティン・スコセッシ監督作品
タクシードライバー [SPE BEST] [Blu-ray]
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ベトナム戦争帰りの帰還兵(退役兵)が、逃れられない孤独感の中で徐々に正義に目覚める狂気の世界。
戦争で大義が必要なのは、盗め壊せ殺せのうしろめたさを払しょくするため。
正義を口にする人間は、もれなくヤマシイことをしている人間。
日本でも、自分の存在を世間に知らしめるため、過激な行動に走る人間がちらほらと出てきた。
戦争なんかしてないのにねぇw
ロバート・デ・ニーロが奇跡の演技を見せた一作であり、13歳のジョディ・フォスターが見れる一作w
●POV(point of view)
ある主体の視点からのショット。
その視点の主体が何かを狙っている、あるいは、精神的に病んでいることを示唆できる。
ホラーやサスペンスでおなじみ。
●moving camera
スコセッシ監督のトレードマーク。
カメラが右に左に前に後ろにと、微妙に動き続ける。
でたらめではなく、俳優の演技に合わせて、構図と照明を計算しながらカメラを動かし続けるのは神業。
ジョーズ(Jaws) 1975年
スティーブン・スピルバーグ監督作品
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%BA
スティーブン・スピルバーグ監督を世に知らしめた作品だけど、アカデミー賞では作曲賞、音響賞、編集賞を受賞した。
作家性は認められなかったのねw
パニック映画のフリをした人間ドラマと受け止めたけど、さぁ、スピルバーグ監督だからどうかなぁ?w
ホントに単純にパニック映画を作りたかっただけなのかもwwww
他のサメ映画のようにB級映画扱いされないのは、第一幕でしっかりと人物、行動、舞台を描いたから。
この辺は流石。
当時のパニック映画ブームがあったとはいえ、28歳で大成功をおさめたスティーブン・スピルバーグ監督は、続編を他人に任せ、次から次へと新作を世に送り出すことになる。
ヒットではなく、大ヒットを出さなければ次はないと毎回自覚していたスピルバーグに幸あれ!
こちらも例にもれずモンドセレクション系。
作品の選考対象は「ロサンゼルス郡内の映画館で連続7日以上の期間、有料で公開された40分以上の長さの作品で、劇場公開以前にテレビ放送、ネット配信、ビデオ発売などで公開されている作品を除く」
ちょっとした内輪の集まりだったアカデミー賞が、いつの間にやら商業化。
商業化した最初のきっかけは、第二次世界大戦中の兵士達の慰安のためのエンターテイメント化だった。
●サメ
熱狂的ファンの多いサメ。
アジアで多く消費されることから、アジア諸国の成長とともに消費量が増大。
現在、絶滅が危惧されている。
食物連鎖の頂点に立つ者は天敵が少なく、絶滅しやすい。
カッコーの巣の上で(One Flew Over The Cuckoo's Nest) 1975年
ミロシュ・フォアマン監督作品
自由とは何か?正常とは何か?
ならず者が精神病院で語りかけるからこそ物語として成立する。
これは精神病院か?これは物語か?
いつまで母親に支配されてるつもりだい?
ぁゆーおーるくれいじー?w(ミンナオナカマ?w)
●奴隷のしつけ方
・若い奴だけを買え。
・目標を自分で作らせ、成功報酬でやる気を出させろ。
・イケメンは管理職にするな。
・資産である奴隷を拷問で死なすな。生かさず殺さず。
・妻と子供を持たせて人質にしろ。
・仲間を作らせず、反乱させるな。
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
一つでも該当していたら確変大当たりwww
迷わず逃る!!!!!wwwwwwwwww
チャイナタウン(Chinatown) 1974年
ロマン・ポランスキー監督作品
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誰にも変えられない運命を描いたフィルム・ノワール。
場末に押し込められた中国系住民街「チャイナタウン」へは、たとえ警察官であっても無力。
70年代を代表するハードボイルドを演じるのはジャック・ニコルソン。
彼の演技は、アメリカでは非常に大げさで演劇的すぎるオーバー・アクティングとして、賛否両論が巻き起こる。
日本人には普通に見える演技。
ストーリー文化の海外では、役者は映画の小道具の一つ。
自然な演技が求められ、役者に見せ場はない。
キャラクター文化の日本では、役者の見せ場のために物語が作られる。
海外に通用する演技を見につけたら、日本では使ってもらえなくなる。
「物語を通して観客は自ら意味を読み取るのだから、俳優は演じすぎてはならない。」-ロベール・ブレッソン監督
●ミステリー
日本人に大うけするミステリー作品。
手品を見せた時、アメリカ人はオーバーリアクションで大喜び。
ところが、日本人は何故そうなったのか?を追及し始める。
謎を解き明かしたい日本人にとって、フック(掴み)がいいため、TVドラマはサスペンスよりもミステリーが優先されてしまう。
チャンネルを変えられないって最高!w
スティング(The Sting) 1973年
ジョージ・ロイ・ヒル監督作品
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
コン・ゲーム(信用詐欺)の傑作。
映画「明日に向って撃て」の2人が再共演を果たした当時の話題作でもあったため、予算はたんまり。
心地よいテンポ、続く緊張感。
脚本のひねりと、ドンデンガエシ。
1930年代の再現もお見事。
じじいどもが生き生きと悪事を働く様もお見事w
●コン・ゲーム
理論派が好むこのジャンルにおいて第一人者は映画「アンタッチャブル」の脚本家デビッド・マメット。
日本では2000年代にコン・ゲーム的漫画が大流行した。
これらを見て育った世代は、社会に出てさっそく駆け引きを仕掛けて、えらい目にあったそうな。
度胸と地頭があってこその駆け引き。
「切り札は先に見せるな、見せるならさらに奥の手を持て。」
「敵の姿が見えないときは、まず自分の姿を隠せ。」
「自分を大きく見せようとする人間とは、距離を保て。」
「自分の情報は、常に間違った情報を流せ。錯乱こそ最高の城壁。」
「敵に覗いていると思わせろ、誤情報を流す最大のチャンスだ。」
「まず、金と女を調べろ。」
駆け引きはお勉強では学べない、こればっかりは書籍で学んでも意味がない。
上記のようなコツを身に着けたいのなら、まずは師匠を見つけること。
それ以前に、ビジネスでは駆け引きが発生している時点で失敗。
「相手がそうせざるをえない状況を作り出せ。」
駆け引きをしている自分に酔いしれるより、広い視野と地頭を鍛える。
とりあえず映画でも見て、コン・ゲームなんか忘れるw
燃えよドラゴン(Enter The Dragon) 1973年
ロバート・クローズ監督作品
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%87%83%E3%81%88%E3%82%88%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3
物語も役者も、明らかにBクラス。ただ一人、ブルースリーを除いて。
敵がリーよりもローパーを引き抜こうとしたり、リーが中盤であっさり敵討ちを果たし戦う理由を失ったりと、プロットが破綻しているのは香港映画ならではw
エキストラは近所のチンピラを多数集めて来たらしく、撮影所に漂う不穏な空気w
エキストラはブルースリーと戦って勝って名を上げようwとしていたらしいけど、ブルースリーには全く成す術もなく、完敗したwww
そっちが本編wwwwww
「Don't Think. Feel!(考えるな、感じろ!)」
●ノンネイティブ
夏目漱石や福沢諭吉らの活躍で、海外の新しい思想やスキルに対応した日本語が創作されている。
そのため、日本人は英語を勉強する必要が英会話以外にないw
その英会話で、日本人がネイティブの発音を目指す必要はない。
ノンネイティブの発音で十分。
ノンネイティブの発音は聞きやすく、真似しやすい。
燃えよドラゴンの英語版のセリフは、香港映画にしては珍しく全てリー本人の肉声。
ノンネイティブの映画はインプットに最適。
シネマスコープサイズ(パノラマ映像)を生かすために必要な振付(殺陣)。
殺陣の影響で、全体を俯瞰して配置・構成できるコリオグラファーは日本には非常に少ない。
エクソシスト(The Exorcist) 1973年
ウィリアム・フリードキン監督作品
ホラー映画に新風を吹き込んだ、ホラー映画の代表作。
本作から生まれた特殊効果や効果音などは多数におよぶ。
被写体を正面からとらえたとき、不自然なぐらいの空間を背後に作る。
「しむら!うしろ!うしろ!」と叫びたくなるお約束もホラー映画ならでは。
今夜は寝れない。
観るんじゃなかったw
ホラー好きな人に言わせると、ホラーとスプラッターは違うらしい。
ふーん。
とりっくおあとりーと!
惑星ソラリス(Solaris) 1972年
アンドレイ・タルコフスキー監督作品
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%91%E6%98%9F%E3%82%BD%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%B9
SF版ドン・キホーテ。
ドエトフスキーを生んだ旧ソ連らしく、「物語だけが映画ではない」と言わんばかりに、タルコフスキー監督がパンツを脱いだ一流作品w
ロウソクが倒れても火事にならないのは、人類が火事を克服したということ。
戦争も克服したのかな?w
社会主義国において宗教は否定されているけれど、旧ソ連は意外なことにロシア正教(キリスト教)一色の国。
キリスト教において、鳥(ハト)は創造主と被造物の和解つまり平和を意味している。
細部にまでこだわっているようでこだわっていない作風は、スタンリー・キューブリック監督の宇宙(マクロコスモス)とあなた(ミクロコスモス)とは全くの別物。
日本のセカイ系アニメの源流でもある作品なので必見。
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冬月「碇、お前もユイ君に会えたのか?」
●神はいなかった。
人類史上初めて宇宙へ飛び出したユーリイ・ガガーリンの、あまりにも有名な言葉。
当時、宇宙に神はいたのかと、ロシア正教の総主教やフルシチョフ書記長に散々聞かれて、何が正解かわからず、うんざりしていたw
日本では「空は非常に暗かった。一方、地球は薄青色がかっていた」という言葉を勝手に改変して、「地球は青かった」にしてしまった。
一神教を理解できな日本の常識は、世界の非常識。
ゴッドファーザー(The Godfather) 1972年
フランシス・フォード・コッポラ監督作品
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お悩み相談に応え続けるドン、借りを作った者たちの義務は、ドンに絶対的な尊敬と敬意を払い、ドンが助けを求められたときは、すぐさま応えること。
それがコルレオーネ・ファミリーの絶対の掟。
冒頭、結婚披露宴のシーンから始まるフック(掴み)は、黒澤明監督作品「悪い奴ほどよく眠る」より拝借。
映画史上、完成度の高さでは飛びぬけている作品であり、続編が名作だった稀有な例w
近年、ヤクザやイタリアン・マフィアに再びハマる老人が急増している。
根底にあるのは、老人の孤独化。
マフィア(ヤクザ)の世界は、血の繋がりの有無を問わず、自分に忠誠を誓う従属者たちを家族と呼称し、ドンに絶対的な尊敬と敬意を払う世界。
そんなんだから孤独になるんだよと言うことなかれ。
そんなありえない時代が一瞬でも存在し、従属者として時代を過ごした人間たちにとっては、「こんどは自分の番なのに」と思わざるをえない報復の桃源郷。
自業自得の孤独に耐え切れず、尊敬も敬意も払われない自分の心を守るために、妄想の世界へと逃避する。
これも物語の処方箋の一つ。
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旧称ヴェルサス13のころの映像コンセプトは、イタリアン・マフィアと東京の融合。
イタリアン・マフィアの映像は完成度が高ければ高いほど、素晴らしい作品に仕上がっていく。
FFの正式なナンバリングタイトルに昇格したことで、シナリオライターが変わり、1作品完結となった。(完結は正しい判断)
世界設定はFF13と同様に、日本の神話がベースになっているけど、映像コンセプトは変わったのかな?
もし、イタリアン・マフィアのままなら、どんどん作りこんで完成度を上げていってほしい。
超楽しみ!!
*シナリオはマフィアものではありません。最後のファンタジーです。
●PV詐欺
昔、FFをはじめとするPV(プロモーションビデオ)とゲームの内容が全然違った。
これはPV詐欺wではなく、これだけのPVを作る能力のあるゲーム会社が品質を保証しますよという宣言。
近年は技術の向上で、PV並のクオリティでゲームが進行していく。
いい時代になったw
ダーティーハリー(Dirty Harry) 1971年
ドン・シーゲル監督作品
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%BC
アクション映画に大きな影響を与えた作品。
刑事のキャラクター設定(ジャーナル)は古典的。
犯人を観客に見せるところから始まるため、サスペンスなのかな?と思いきや、そのまま犯人と刑事の、撃ちあい探りあい騙しあいが2時間続いていく。
刑事ものなのか?探偵ものなのか?バイオレンスなのか?そのすべてが含まれているため、もやもやしながらもアクションを楽しめる不思議体験が待っている。
ベトナム帰還兵やミランダ警告、警察官の組織への葛藤を描いた、社会派映画の側面も持ち合わせている。
「you've got to ask yourself one question:"Do I feel lucky?" Well do ya, punk!(賭けてみるか、“今日はツイてるか?”どうなんだクソ野郎!)」
●アスペクトレシオ
かつて、映画のアイデンティティと呼ばれたシネマスコープサイズ。
テレビが映画のアスペクト比になったことで、映画はアイデンティティを失い、アニメの製作費が高騰したw
・テレビ 4:3(1.33:1)
・ハイビジョン 16:9(1.78:1)
・映画
1.33:1(スタンダード)
1.85:1(ビスタ)
2.35:1(シネマスコープ)
●パノラマ
ダンスミュージカルや、スペクタクルなど、引きの絵で見せてこそ意味のある映画で大活躍。
映画のアスペクト比がパノラマになっているのは、観客をより多く収容するため。
時計じかけのオレンジ(A Crockwork Orange) 1971年
スタンリー・キューブリック監督作品
近未来のイギリスを舞台に、教育による洗脳を描いたキューブリック作品の入門編。
キューブリックが生涯かけて追い求めた「意識」をかなり分かりやすく描いた作品は、彼自身の代表作にもなった。
ところがこの「意識」と「無意識」。現代の心理学では否定されているwww
心理学の巨匠と呼ばれたフロイト、ユング、アドラーの3名のうち、その理論が生き残っているのはアドラーのみ。
キューブリック監督が知ったら、きっと爆笑するに違いないw
●夢
夢を見る原理は、脳科学の観点から解き明かされている。
①.日中の体験を短期記憶に保存する。
②.睡眠中に短期記憶から長期記憶に保存しなおす。
②-1.長期記憶はタンスの引き出しのようなもの。
②-2.長期記憶には沢山の記憶が保存されている。
②-3.引き出しを開けると、中の記憶が自動再生される。
②-4.日中の記憶を保存するために、いくつもの引き出しが開かれ、沢山の別の記憶が自動再生される。
③.脳内で自動再生された沢山の記憶によって、脳がパニックを起こす。
④.パニックをおさめるために、自動再生された記憶を、都合よくつじつまを合わせて一つのストーリーにする。
⑤.一つのストーリーとなった、でたらめな記憶のツギハギが夢となる。
⑥.②~⑥を8時間睡眠で3回程度繰り返す。
⑦.夢は短期記憶にも、長期記憶にも保存されない。朝起きて覚えているのは3回中最後に見た夢だけ。それも揮発する。
記憶は、子供のころに長期記憶されたものがほとんど。
子供のころの夢を見たり、両親の夢を見たり、その夢がひどく悪夢だったり。
すべては 脳が作った、脳を守るための、でたらめなストーリー。
夢占いにハマったり、悪夢に悩む必要は何処にもない^^
恥ずかしい名前を付けられて、世界に売り出された日本のアニメ。
ジャパニメーションという言葉があまり使われないのは、あまりにもセンスのないフレーズのためw
海外の人からもすこぶる不評で、「どうして日本政府とパナソニックはこんなにもセンスが悪いんだ?」と笑いの種にされている。
おなじく「クールジャパン」は、イギリスの90年代後半の国家ブランド戦略「クールブリタニア」のパクリ。
まぁ、パクリならいいんじゃない?w
イージー・ライダー(Easy Rider) 1969年
デニス・ホッパー監督作品
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バイクにロック、そしてドラッグ。
反抗精神をそのまま映画にした問題作。
泥沼のベトナム戦争に突入したアメリカという国を信じることができない、当時のアメリカ人の心情が良く反映されている作品でもある。
バイクが星条旗で塗装されていることからも分かるように、バイクはアメリカの騎兵隊を連想させるように作られている。
アメリカの騎兵隊が、金とドラッグにまみれ、迷走している様を描いている。
ラストのシーンで驚かせようとするのは、アメリカン・ニューシネマのお約束w
勝つにしろ、負けるにしろ、戦争が国民の精神をいかに蝕むかが良くわかる。
ですよね、ね、ヤン提督。
●ドラッグ
ドラッグは反抗の精神の象徴。
自由の国アメリカという、信頼できない国に頼ることなく、自分の目で見、自分の体で体験し、自分の頭で考える。
そんな、依存しない自立の自由の象徴だった。
現代においては、絶対タブーの存在w
どんな象徴(偶像)にも、役割を終える時がやってくる。
かつてのアメリカの音楽は、暗黙の敷居で区切られていた。
ブルースは黒人、カントリーは中西部の白人、ポップスは中産階級、ラップは被抑圧階級。
そんな中、「自由」であると自己申告さえすれば誰もが「自分のために」音楽を楽しむことができる解放として、ロッケンロールは誕生した。
そう、自分さえ気持ち良ければそれでいい。
そんな音楽を聴いて、周りの人間が気持ちよくなれれば、もっといい。
それが、ロッケンロール!
地球から宇宙へと巣立った人類。
しかし、地球圏統一連合は正義と平和の名のもとに、圧倒的軍事力によって各コロニー(植民地)を軍事独裁下へと置いた。
アフターコロニー195年、作戦名「オペレーション・メテオ」
それは、連合に反目する一部のコロニー居住者たちの、反抗の意思であった。
ガンダムW(1995年)は、テロリストを主役にした問題作だけど、ガンダム史上、最も放送された国が多い作品でもある。
池田成監督が、かってに独自シナリオを展開したことで、前半10話までは超絶面白作品だったが、懐古主義に陥ったサンライズが監督を交代させ、ファーストガンダムからVガンダムまでの焼き直しの作品に塗り替えてしまったのが残念でならない。
地球の植民地である月が、地球連邦からの独立を目指して革命を起こす。
月の人口300万人のうち3分の2が男性。よって、一妻多夫制。
流刑地であり常に新しい囚人が送られてくるが、囚人は人口の5%で残りの95%は刑期を終えた元囚人や志願者、その子孫。
月は地球の6分の1の重力しかないため、体が月の重力に慣れてしまうと地球へ再移住することができない。
明日に向かって撃て!(Butch Cassidy and the Sundance Kid) 1969年
ジョージ・ロイ・ヒル監督作品
実在の銀行強盗ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの物語。
アメリカン・ニューシネマはラストで歴史を作りたがるw
本作も、ラストシーンのストップモーションは映画史に残る名シーン。
脚本のウィリアム・ゴールドマンが8年かけて実際の人物を調べ上げ書き上げた執念の一作。
実在の人物がいたのかと疑いたくなるような中二病の連続。
銀行強盗をしてみたい。
列車強盗をしてみたい。
泳げないけどカッコよく飛び込みたい。
クーデターを鮮やかに片付けたい。
自分の罪には目をつむるが、他人の罪は懲らしめたい。
彼女がほし。
彼女は堅気がいい。
彼女に無条件についてきてほしい。
働いたら負け。
この映画を見て、映画監督になろうと決心した中二病患者が多数いることも追記しておくw
●カード
プロットの効率的な組み立てに使用される。
主に欧米で使用。
脚本30ページでカード14枚。2時間映画(120ページ)でカード56枚。
カードの並べ替えや足し引き、および色分けなどが自由。
例)
白:メインプロット
赤:恋愛
青:キャラクター設定
緑:舞台の情報
●ハコ書き(構成表)
プロットの効率的な組み立てに使用される。
主に日本で使用。
①大バコ:プロットをチャプター(章)に大きく分割したもの。
②中バコ:大バコをシークエンスに分割したもの。
③小バコ:中バコをシーンに分割したもの。
カードに比べ、シーンの並べ替えが不自由になるデメリットがある。
ワイルドバンチ(The Wild Bunch) 1969年
サム・ペキンパー監督作品
ディレクターズカット ワイルドバンチ スペシャル・エディション [DVD]
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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%81
バイオレンス映画の原点。
スローモーション撮影のハシリでもあり、当時カラー映画最多の3600カットをやってのけた執念の映画。
6台のマルチカメラで11日間撮影されたラストの大銃撃戦「ボリスティック・バレティックス」(弾道バレエ)は後の監督に大きな影響を与えた。
テキサスやサンフランシスコなどは、かつてメキシコ領で、アメリカが侵略戦争で奪い取った歴史を知らないと、西部劇なのに何でメキシコ人がこんなにも多いのかよくわからなくなる。
クエンティン・タランティーノ監督やジョン・ウー監督など、多くの監督がワイルドバンチをめざし、余りにも偉大な傑作のため、最後の西部劇としても語り継がれている。
●スローモーション
撮影時にフィルムを倍速で回して撮影すると、通常再生でスローモーションとなる。
●トリートメント
ストーリーがどのように始まり (設定)、どのような展開 (対立、衝突) があり、どのように終わるのか (解決) を、短編小説 (short story) として非常に手短に要約した文書。
プロット (ストーリーライン) の流れを論理的に書いたものだけど、日本では、トリートメントのことをプロットと呼んでいる。
トリートメントによって、ストーリーの問題点を明確にするのも、重要な役割。
三幕構成に基づいたプロットが書かれたもので、幕と幕をつなぐターニング・ポイントも書かれているけど、シーンには分割されていない。
●アウトライン
それぞれのシーンを数行で書き出したもの。
トリートメントの後工程で、実際の脚本に最も近い段階。
クルセイド 聖闘士星矢 ~アスガルド・海皇ポセイドン編~ [SS-02B] (BOX)
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①アナが寝ているエルサを起こし、舞踏室で魔法の雪遊びをする。ここでアナとエルサを設定する。
②アナとエルサの関係を固める。姉妹はオラフという名前の雪だるまを作る。
③アナがエルサのミスで氷の魔法を頭に受ける。国王夫妻が異変に気づく。
④一家はトロールの集落に急ぐ。長老はアナを回復させ、警告する。アナは魔法の記憶を消される。
⑤魔法の存在を伏せるため、エルサは国王により部屋に隠される。アナもエルサから引き離される。
●詩学
古代ギリシアの哲学者アリストテレス(紀元前4世紀ごろ)がまとめた物語の構造。
悲劇は「始まり」「中間」「終わり」の3つに分割できることを示した。
ドイツの作家グスタフ・フライターク(1863年)は、物語を「序幕」「上昇」「クライマックス」「下降」「破局」の5つに分割し、悲劇をクライマックス(頂点)とした三角構造をもつことを示した。
*現在は、アメリカの脚本家シド・フィールド(1979年)が示した、三幕構成が基本になっている。
ローズマリーの赤ちゃん(Rosemary's Baby) 1968年
ロマン・ポランスキー監督作品
ホラー映画の原点。
羅生門にも似た、誰を信用していいかわからない不思議な感覚に陥る恐怖の原体験。
これは妄想か?陰謀か?はっきりしないところが、本作の醍醐味。
バイオハザードに慣れ親しんだ我々は、ホラーといえばゾンビと銃と血を思い出すけど、ほんとの怖さとはこういこと。
日本のホラーは直接危害を加えず、心理的な恐怖を味合わせてくるだけなので、アメリカ人は怖くないといううわさを聞いたけど、きっと嘘w
恐怖(ホラー)とは、人間の心の動きが読めないこと。
ゾンビも銃も血も、小道具に過ぎない。
●三幕構成
ストーリーは3つの幕「設定 (Set-up)、対立 (Confrontation)、解決 (Resolution) 」に分かれ、3つの幕の比は1:2:1。
幕と幕はターニングポイントでつながり、主人公に行動を起こさせ、ストーリーを異なる方向へ転換させる出来事のこと。
*対立がなければ解決はなく、解決がなければ結末はない。
①ファースト・ターニングポイント
セットアップ(主人公の目的、課題)の終わりに起こるインサイティング・インシデント(きっかけとなる出来事)
②ミッドポイント
第二幕の中間。衝撃となる出来事が起こり、ストーリーは正反対に転換し、主人公の状況が悪化していく。
③セカンド・ターニングポイント
主人公が最悪の状態に陥ったとき、決断を迫られる。
主人公の決断によって、第三幕での最後の試練に勝利または敗北する。
●ジャーナル
キャラクターの掘り下げを行うための手記。
人物描写、行動、人間関係、収入、家族構成、学歴/学校歴などの多様な情報を明確にする。
キャラクターの内面を描写し、キャラクターの言動を理解するツール。
キャラクター文化の日本では、ジャーナルのための物語が作られ、ストーリー文化の欧米では、ジャーナルは物語の背景に過ぎない。